来歴
ジュニア時代からマチュー・ファンデルプールと表彰台を競い合ってきた大物で、悪路や悪天候は大得意。中距離ならタイムトライアルだって勝てるし、小集団スプリントにも滅法強い。
◆衝撃の粘り勝ち!
ピーダスンが広く認知されたのは、衝撃的だった2018年フランドルだろう。序盤の逃げに乗り、吸収されながらも、最後までしぶとく食らいつき見事2位に食い込んだ!22歳以下のフランドル表彰台は、なんと40年ぶりの快挙だった。
2019年秋には、23歳にしてヨークシャーで世界の頂点を掴む。21世紀に入ってからは最年少の男子世界チャンピオン。祖国デンマークにとっても、所属チームのトレック(当時)にとっても、初めての男子エリートロードのアルカンシェルだった。
◆スプリンターの才能も開花
2020年秋ヘント〜ウェヴェルヘムで自身「初」のクラシックタイトルをもぎ取る。
初出場フランドルで大逃げ2位に入ったせいか、ずっと「スプリントの早いクラシックハンター」として誤解されてきたが、2020年ツール・ド・フランスでは初日2位、最終日シャンゼリゼ2位とピュアスプリンター並のスピードを披露したことで、「クラシックが戦えるエーススプリンター」として認知されるように。
2022年は、母国開幕のツールでグランツール初区間優勝。サン=テティエンヌに向かうアップダウンのあるステージで長い逃げに乗り、少人数の最終スプリントでは他を圧倒した。続いて、ブエルタ・ア・エスパーニャに初出場し、区間3勝、区間2位4回、大差でポイント賞を獲得する。
◆続く活躍で親孝行
さらに、自転車選手としてのこれまでの稼ぎで、トラック運転手だった父に小さなバイクショップを開いたピーダスン。いつかお金持ちになったら好きな仕事ができるようにお金をあげるね、という約束を守ることができた。
さらに、スイスへの移住をしたピーダスンは、つかの間の休みで山へ出かけ、湖で泳ぐ。ガールフレンドとの時間は何物にも代えがたい楽しみとなっているそう。
◆ヘント〜ウェヴェルヘムではマチューに競り勝つ
2024年シーズンは早くから好調をキープ。最終的には11勝を挙げた。ハイライトは2度目の優勝となったヘント〜ウェヴェルヘム。終始前方でレースを展開すると、最後はマチューとの一騎打ち。
ジュニア時代から覇権を争ったライバルとの大勝負は、ピーダスンに軍配。タフなレースになればなるほど真価を発揮するピーダスンの勝負強さが光った。
©PHOTOGOMEZSPORT2019 ©A.S.O./Charly Lopez
戦績
年 | レース・結果 |
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2016年 | フェン・ルント優勝 オキシクリーンクラシック・ブルッヘ〜デパンネ総合8位&ヤングライダー賞 ツアー・オブ・ノルウェー山岳賞 |
2017年 | 国内選手権ロードレース優勝 ツール・ポワトゥ・シャロント総合優勝 デンマーク・ルント総合優勝&ポイント賞&ヤングライダー賞 |
2018年 | フェン・ルント優勝 ヘラルド・サン・ツアー区間優勝 ツール・デ・フランドル2位 デンマーク・ルント区間優勝 シルキュイ・フランコ・ベルジュ優勝 |
2019年 | 世界選手権ロードレース優勝 グランプリ・ディスベルグ優勝 |
2020年 | ヘント〜ウェヴェルヘム優勝 ツール・ド・ポローニュ区間優勝 ベネルクス・ツアー総合5位&ポイント賞 |
2021年 | クールネ〜ブリュッセル〜クールネ優勝 ツアー・オブ・ノルウェー区間優勝 デンマーク・ルント総合2位&ポイント賞 |
2022年 | ブエルタ・ア・エスパーニャポイント賞&区間通算3勝 フェン・ルント優勝 サルト・サーキット ポイント賞 エトワール・ド・ベセージュ ポイント賞 パリ〜ニース区間優勝 ヘント〜ウェヴェルヘム7位 ツール・デ・フランドル8位 |
2023年 | エトワール・ド・ベセージュ区間優勝 パリ~ニース区間1勝 ミラノ~サンレモ6位 ヘント~ウェヴェルヘム5位 ドワーズ・ドール・フラーンデレン5位 ツール・デ・フランドル3位 パリ~ルーベ4位 世界選手権ロードレース4位 ツアー・オブ・デンマーク個人総合優勝&区間1勝 ベメル・クラシック優勝 |
2024年 | エトワール・ド・ベセージュ個人総合優勝&区間1勝 ツール・ド・ラ・プロヴァンス個人総合優勝&区間3勝 ヘント~ウェヴェルヘム優勝 ドイツ・ツアー総合優勝 |